肝胆膵高度侵襲手術に対する栄養管理
「I はじめに」高度侵襲手術においては栄養管理が術後合併症を減少させるうえで特に重要であることはいうまでもないことである. 高度侵襲手術によって生体は免疫抑制状態となり, 免疫抑制の程度が術後合併症と関連が深いことが知られており, 栄養状態と免疫能は密接に関連しているからである. 当教室では, 肝胆膵高度侵襲手術である膵頭十二指腸切除術と胆管切除を伴う肝葉切除術における, immunonutritionの効果に関する臨床試験を実施した. 膵頭十二指腸切除術は膵頭部癌や遠位胆管癌などに対して行われる術式で, 術後合併症発生率は本邦のNational Clinical Database解析でも約4...
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Published in | 外科と代謝・栄養 Vol. 52; no. 4; pp. 161 - 165 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本外科代謝栄養学会
15.08.2018
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Subjects | |
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ISSN | 0389-5564 2187-5154 |
DOI | 10.11638/jssmn.52.4_161 |
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Summary: | 「I はじめに」高度侵襲手術においては栄養管理が術後合併症を減少させるうえで特に重要であることはいうまでもないことである. 高度侵襲手術によって生体は免疫抑制状態となり, 免疫抑制の程度が術後合併症と関連が深いことが知られており, 栄養状態と免疫能は密接に関連しているからである. 当教室では, 肝胆膵高度侵襲手術である膵頭十二指腸切除術と胆管切除を伴う肝葉切除術における, immunonutritionの効果に関する臨床試験を実施した. 膵頭十二指腸切除術は膵頭部癌や遠位胆管癌などに対して行われる術式で, 術後合併症発生率は本邦のNational Clinical Database解析でも約40%と高率である. 胆管切除を伴う肝葉切除術は肝門部領域胆管癌などに対して行われる術式で, 本術式も術後合併症発生率は54~81%と非常に高率である. |
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ISSN: | 0389-5564 2187-5154 |
DOI: | 10.11638/jssmn.52.4_161 |