両側変形性股関節症に対して片側人工股関節置換術を施行した症例の非術側に股関節牽引療法を行った効果について

〔目的〕今回,両側変形性股関節症に対して片側人工股関節置換術を施行した症例において,非術側の疼痛に対して股関節牽引療法を行った経過を報告する。〔対象〕症例は50歳代の女性で両側末期変形性股関節症であり,術前の歩行はT字杖使用にて500 m程度可能であった。〔方法〕評価項目は知覚・痛覚定量分析装置による痛み度及び10 m自由歩行速度とした。〔結果〕経過,術後1週目でT字杖歩行開始,術後3週目で自宅退院となり退院1週後には職場復帰が可能となった。非術側の痛み及び10 m自由歩行速度は股関節牽引療法後に改善した。〔結語〕今後,両側変形性股関節症における片側人工股関節置換術施行時には非術側の股関節牽引...

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Published in理学療法科学 Vol. 24; no. 4; pp. 613 - 615
Main Authors 中尾, 聡志, 若松, 志帆, 榎, 勇人, 芥川, 知彰, 谷, 俊一, 西上, 智彦, 石田, 健司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2009
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.24.613

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Summary:〔目的〕今回,両側変形性股関節症に対して片側人工股関節置換術を施行した症例において,非術側の疼痛に対して股関節牽引療法を行った経過を報告する。〔対象〕症例は50歳代の女性で両側末期変形性股関節症であり,術前の歩行はT字杖使用にて500 m程度可能であった。〔方法〕評価項目は知覚・痛覚定量分析装置による痛み度及び10 m自由歩行速度とした。〔結果〕経過,術後1週目でT字杖歩行開始,術後3週目で自宅退院となり退院1週後には職場復帰が可能となった。非術側の痛み及び10 m自由歩行速度は股関節牽引療法後に改善した。〔結語〕今後,両側変形性股関節症における片側人工股関節置換術施行時には非術側の股関節牽引療法をクリニカルパスに組み込むことでより円滑に退院することが期待できる。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.24.613