多発性骨髄腫の診断契機となった限局性大腸アミロイドーシスの1例

「I 緒言」アミロイドーシスは難溶性のアミロイド線維が全身諸臓器に沈着することで臓器障害を起こす疾患群である. 今回我々は多発性骨髄腫の診断契機となった限局性アミロイドーシスの1例を経験したため報告する. 「II 症例」患者: 60歳代, 男性. 主訴: 腹部膨満, 貧血. 現病歴: X年1月ごろから腹部膨満, 腰痛を自覚し, 近医整形外科を受診し腰椎圧迫骨折を指摘された. 腹部膨満が改善せずX年8月前医を受診し, CT検査にて下行結腸癌を疑う所見を認めた. 更に貧血の進行を認めたため精査目的に当院を紹介受診した. 既往歴: 腰椎骨折, 骨粗鬆症, 脊柱管狭窄症, 糖尿病, 陳旧性心筋梗塞....

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 103; no. 1; pp. 115 - 117
Main Authors 財部, 紗基子, 尾城, 啓輔, 片山, 正, 西田, 次郎, 中村, 健二, 平出, 晶莉, 岸川, 浩, 荒畑, 恭子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 22.12.2023
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.103.1_115

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Summary:「I 緒言」アミロイドーシスは難溶性のアミロイド線維が全身諸臓器に沈着することで臓器障害を起こす疾患群である. 今回我々は多発性骨髄腫の診断契機となった限局性アミロイドーシスの1例を経験したため報告する. 「II 症例」患者: 60歳代, 男性. 主訴: 腹部膨満, 貧血. 現病歴: X年1月ごろから腹部膨満, 腰痛を自覚し, 近医整形外科を受診し腰椎圧迫骨折を指摘された. 腹部膨満が改善せずX年8月前医を受診し, CT検査にて下行結腸癌を疑う所見を認めた. 更に貧血の進行を認めたため精査目的に当院を紹介受診した. 既往歴: 腰椎骨折, 骨粗鬆症, 脊柱管狭窄症, 糖尿病, 陳旧性心筋梗塞. 生活歴: 喫煙歴; なし 飲酒; なし. 入院時現症: 身長155.5cm, 体重56.0kg. 脈拍57回/分, 血圧104/50mmHg, 体温35.5度, SpO2 98%(室内気). 腹部平坦・軟, 圧痛なし.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.103.1_115