食道ESD後の縦隔炎に対して経鼻縦隔ドレナージを施行した1例
「はじめに」食道の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)における食道穿孔は縦隔炎を契機に重症感染症, 多臓器不全へと進行する恐れがあり迅速かつ適切な対応が求められる. 食道ESD後穿孔による縦隔炎に対して経鼻縦隔ドレナージが有効であった症例を経験したため報告する. 「症例」患者: 70歳台 男性 主訴: 胸痛 既往歴: 高血圧, 脂質異常症, 大腸癌, 前立腺癌 現病歴: 胸部中部食道の亜全周性表在型食道癌に対して全周性ESDを行った後, 狭窄予防のため術直後, 術後5日目, また, 外来にて術後12日目にトリアムシノロンの局注(40mg/回)を行った. その3日後に胸痛を主訴に当院外来を受診した....
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 104; no. 1; pp. 54 - 56 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
21.06.2024
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.104.1_54 |
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Summary: | 「はじめに」食道の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)における食道穿孔は縦隔炎を契機に重症感染症, 多臓器不全へと進行する恐れがあり迅速かつ適切な対応が求められる. 食道ESD後穿孔による縦隔炎に対して経鼻縦隔ドレナージが有効であった症例を経験したため報告する. 「症例」患者: 70歳台 男性 主訴: 胸痛 既往歴: 高血圧, 脂質異常症, 大腸癌, 前立腺癌 現病歴: 胸部中部食道の亜全周性表在型食道癌に対して全周性ESDを行った後, 狭窄予防のため術直後, 術後5日目, また, 外来にて術後12日目にトリアムシノロンの局注(40mg/回)を行った. その3日後に胸痛を主訴に当院外来を受診した. 現症: 体温36.5℃, 他特記すべき身体所見なし |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.104.1_54 |