多発性脳膿瘍を合併したProteus mirabilis髄膜炎の新生児例
日齢28男児.日齢4に発熱,活気不良で発症しProteus mirabilisによる細菌性髄膜炎と診断,抗菌薬治療を行った.頭部MRIで多発性脳膿瘍を認め増悪傾向にあるため,日齢30に脳室と交通していない3つの膿瘍に対して穿頭膿瘍ドレナージ術を行った.脳膿瘍は収束したが水頭症を合併し,脳室腹腔短絡術を要した.2歳1か月時点で中等度の発達の遅れを認める.PM髄膜炎は脳膿瘍を合併し予後が極めて不良であるため,臨床症状や画像評価に基づく適切な外科的治療を早期に行うことが重要である....
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Published in | 小児の脳神経 Vol. 47; no. 4; pp. 389 - 394 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本小児神経外科学会
2022
日本小児神経外科学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0387-8023 2435-824X |
DOI | 10.34544/jspn.47.4_389 |
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Summary: | 日齢28男児.日齢4に発熱,活気不良で発症しProteus mirabilisによる細菌性髄膜炎と診断,抗菌薬治療を行った.頭部MRIで多発性脳膿瘍を認め増悪傾向にあるため,日齢30に脳室と交通していない3つの膿瘍に対して穿頭膿瘍ドレナージ術を行った.脳膿瘍は収束したが水頭症を合併し,脳室腹腔短絡術を要した.2歳1か月時点で中等度の発達の遅れを認める.PM髄膜炎は脳膿瘍を合併し予後が極めて不良であるため,臨床症状や画像評価に基づく適切な外科的治療を早期に行うことが重要である. |
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ISSN: | 0387-8023 2435-824X |
DOI: | 10.34544/jspn.47.4_389 |