気管支喘息における BALF 所見とその臨床的意義に関する検討(1. 臨床的意義, BALF で何がわかるか)
BALFの細胞並びに液性因子は, 気道攣縮発作を特徴とする気管支喘息の気道病変を最も良く反映すると考えられる。そこで, 安定期・非発作時及び抗原吸入後の気道反応寛解後に施行したBALF所見を検討した。その結果, (1)健常人に比し喘息患者では好酸球及び好中球などが増加していた。(2)非アトピー型喘息では好中球, リンパ球が, 中高年発症型では好酸球, 好中球が増加し, さらに難治性喘息では好中球が増加していた。(3)IAR後には細胞成分もその変動も少なかったが, LAR後には好中球, 好酸球, 好塩基球・肥満細胞系及びLTC_4が増加した。以上, BALFは喘息の複雑な病態の解明に有用と思われ...
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          | Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 13; no. SUPPL; pp. 49 - 56 | 
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
    
        1991
     The Japan Society for Respiratory Endoscopy  | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 0287-2137 2186-0149  | 
| DOI | 10.18907/jjsre.13.SUPPL_49 | 
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| Summary: | BALFの細胞並びに液性因子は, 気道攣縮発作を特徴とする気管支喘息の気道病変を最も良く反映すると考えられる。そこで, 安定期・非発作時及び抗原吸入後の気道反応寛解後に施行したBALF所見を検討した。その結果, (1)健常人に比し喘息患者では好酸球及び好中球などが増加していた。(2)非アトピー型喘息では好中球, リンパ球が, 中高年発症型では好酸球, 好中球が増加し, さらに難治性喘息では好中球が増加していた。(3)IAR後には細胞成分もその変動も少なかったが, LAR後には好中球, 好酸球, 好塩基球・肥満細胞系及びLTC_4が増加した。以上, BALFは喘息の複雑な病態の解明に有用と思われた。 | 
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| ISSN: | 0287-2137 2186-0149  | 
| DOI: | 10.18907/jjsre.13.SUPPL_49 |