Germinomaに対する治療36年後に発症した放射線誘発性小脳膠芽腫の1例
今回我々は小児期にgerminomaの診断で全脳照射を行い,その治療から36年後に放射線誘発性小脳膠芽腫の診断に至った症例を経験した.症例は50歳男性.14歳時にgerminomaの診断でコバルト照射治療が行われた.50歳時に偶発的に左小脳半球に占拠性病変を認め,開頭脳腫瘍摘出術を実施した.病理診断はglioblastoma, NOSであり,化学放射線療法を行った.放射線治療後は,数十年を経過して腫瘍が発生することがあり,長期の画像フォローや患者への放射線有害事象の情報提供が重要と思われた....
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Published in | 小児の脳神経 Vol. 46; no. 3; pp. 266 - 270 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本小児神経外科学会
2021
日本小児神経外科学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0387-8023 2435-824X |
DOI | 10.34544/jspn.46.3_266 |
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Summary: | 今回我々は小児期にgerminomaの診断で全脳照射を行い,その治療から36年後に放射線誘発性小脳膠芽腫の診断に至った症例を経験した.症例は50歳男性.14歳時にgerminomaの診断でコバルト照射治療が行われた.50歳時に偶発的に左小脳半球に占拠性病変を認め,開頭脳腫瘍摘出術を実施した.病理診断はglioblastoma, NOSであり,化学放射線療法を行った.放射線治療後は,数十年を経過して腫瘍が発生することがあり,長期の画像フォローや患者への放射線有害事象の情報提供が重要と思われた. |
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ISSN: | 0387-8023 2435-824X |
DOI: | 10.34544/jspn.46.3_266 |