顎口腔領域の転移性腫瘍6例の臨床病理学的検討
顎口腔領域への転移性腫瘍はまれであり,口腔悪性腫瘍の約1%とされている。今回,顎口腔領域への転移性腫瘍例の臨床病理学的特徴と予後について検討した。 2014年6月から2020年3月までに顎口腔領域の転移性腫瘍6 例(男性5例,女性1例,51歳〜89歳,中央値72歳)について検討した。原発臓器は肺が5例,大腸が1例であった。組織型は腺癌3例,扁平上皮癌,大細胞癌,小細胞癌が各1例であった。顎口腔領域の転移部位は歯肉4例,舌と咬筋が各1例であった。1例は原発巣が判明する前に口腔の転移性腫瘍を認めた。口腔の転移性腫瘍に対し,1例は姑息的外照射を施行した。1年生存率は16.7%であった。 口腔領域の転...
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          | Published in | 日本口腔腫瘍学会誌 Vol. 34; no. 3; pp. 123 - 129 | 
|---|---|
| Main Authors | , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
    
        2022
     日本口腔腫瘍学会  | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 0915-5988 1884-4995  | 
| DOI | 10.5843/jsot.34.123 | 
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| Summary: | 顎口腔領域への転移性腫瘍はまれであり,口腔悪性腫瘍の約1%とされている。今回,顎口腔領域への転移性腫瘍例の臨床病理学的特徴と予後について検討した。 2014年6月から2020年3月までに顎口腔領域の転移性腫瘍6 例(男性5例,女性1例,51歳〜89歳,中央値72歳)について検討した。原発臓器は肺が5例,大腸が1例であった。組織型は腺癌3例,扁平上皮癌,大細胞癌,小細胞癌が各1例であった。顎口腔領域の転移部位は歯肉4例,舌と咬筋が各1例であった。1例は原発巣が判明する前に口腔の転移性腫瘍を認めた。口腔の転移性腫瘍に対し,1例は姑息的外照射を施行した。1年生存率は16.7%であった。 口腔領域の転移性腫瘍は予後不良であり,原疾患の状態およびQOLを考慮する必要がある。 | 
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| ISSN: | 0915-5988 1884-4995  | 
| DOI: | 10.5843/jsot.34.123 |