多彩な所見を呈した消化管mantle cell lymphomaの一例
「症例」患者: 89歳, 女性. 主訴: 食思不振 現病歴: 数ヶ月前から食欲不振および下肢の浮腫を自覚し, 近医を受診した. 血液検査で白血球24,000/μLと高値を指摘されたため, 精査目的に当科紹介され, 入院した. 既往歴, 家族歴, 内服薬: 特記事項なし 身体所見: 体温36.8℃, 眼球結膜貧血・黄疸ともになし. 表在リンパ節触知せず. 腹部に異常所見なし. 両下腿対称性にpitting edemaあるが, 疼痛・発赤なし. 入院時検査: 血液検査では白血球24,000/μLと高値であり, リンパ球68%(目視像で異型リンパ球48%)であった. LDH 293U/Lであり, 腫...
Saved in:
Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 101; no. 1; pp. 45 - 47 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
09.12.2022
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.101.1_45 |
Cover
Summary: | 「症例」患者: 89歳, 女性. 主訴: 食思不振 現病歴: 数ヶ月前から食欲不振および下肢の浮腫を自覚し, 近医を受診した. 血液検査で白血球24,000/μLと高値を指摘されたため, 精査目的に当科紹介され, 入院した. 既往歴, 家族歴, 内服薬: 特記事項なし 身体所見: 体温36.8℃, 眼球結膜貧血・黄疸ともになし. 表在リンパ節触知せず. 腹部に異常所見なし. 両下腿対称性にpitting edemaあるが, 疼痛・発赤なし. 入院時検査: 血液検査では白血球24,000/μLと高値であり, リンパ球68%(目視像で異型リンパ球48%)であった. LDH 293U/Lであり, 腫瘍マーカーのsIL-2Rは2,590U/mLと高値であった. 腹部CTで胃底部から体部にかけてびまん性の壁肥厚を認めたが, リンパ節腫脹や肝脾腫は認めなかった. 上部消化管内視鏡検査では食道全体に多発する白色扁平小隆起を認めた. |
---|---|
ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.101.1_45 |