経鼻挿管下で施行した咽頭表在癌に対するESD―特に喉頭蓋から舌根部
「はじめに」 近年, 内視鏡機器の発達に伴い咽頭表在癌の発見数が増加してきている. 同時に内視鏡医による内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を用いての治療が浸透し始めている. 一方で技術的難度の高さから, 安全性と確実性を増すために種々の工夫が必要と考えられている. 今回working spaceの確保に着目し, 自験例6例を対象として喉頭蓋舌面から舌根部にかけての病変における経鼻挿管下ESDの有用性と安全性を検討した. 「対象と方法」 2020年9月から2021年6月までに当院で施行した咽頭ESD : 30症例58病変のうち, 喉頭蓋舌面から舌根部にかけて病変が存在した6症例を対象とした. 全身...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 100; no. 1; pp. 74 - 76 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
30.06.2022
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.100.1_74 |
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Summary: | 「はじめに」 近年, 内視鏡機器の発達に伴い咽頭表在癌の発見数が増加してきている. 同時に内視鏡医による内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を用いての治療が浸透し始めている. 一方で技術的難度の高さから, 安全性と確実性を増すために種々の工夫が必要と考えられている. 今回working spaceの確保に着目し, 自験例6例を対象として喉頭蓋舌面から舌根部にかけての病変における経鼻挿管下ESDの有用性と安全性を検討した. 「対象と方法」 2020年9月から2021年6月までに当院で施行した咽頭ESD : 30症例58病変のうち, 喉頭蓋舌面から舌根部にかけて病変が存在した6症例を対象とした. 全身麻酔下で経鼻挿管を行い, 湾曲型喉頭鏡を経口的に挿入し先端を喉頭蓋谷に留置し固定して視野の確保を行った. ESDの手技に関しては, ヨード散布後マーキングを行い, グリセオールを用いて局注し, 切開剥離を行う. 適宜喉頭鉗子を用いてトラクションをかけ剥離操作を行い, 病変を一括切除する. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.100.1_74 |