Twig-like MCA様の網状血管構造を呈した神経線維腫症1型関連の類もやもや病女児

NF1の4歳女児.脳血管撮影で両側内頚動脈終末部周囲の狭窄と異常血管網を認めたが,典型的もやもや血管と異なり,twig-like MCAと類似する異常血管網が狭窄近位から遠位を吻合する様相を呈していた.異常血管の存在部位が内頚動脈狭窄周囲であること,右大脳半球の血流低下と最近生じた虚血症状があることから,NF1関連類もやもや病による後天性の血管病変と診断した.類もやもや病の血管形態の特徴と遺伝子異常の関連は不明な点も多いが,本症例はNF1バリアントによるニューロフィブロミン機能障害が血管病変発生に関与したと考えた....

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Published in小児の脳神経 Vol. 49; no. 4; pp. 166 - 171
Main Authors 田中, 洋次, 石嶋, 希美, 赤川, 浩之, 金岡, 杏純, 阿部, 大数, 前原, 健寿, 稲次, 基希, 原, 祥子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児神経外科学会 2024
日本小児神経外科学会
Subjects
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ISSN0387-8023
2435-824X
DOI10.34544/jspn.49.4_166

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Summary:NF1の4歳女児.脳血管撮影で両側内頚動脈終末部周囲の狭窄と異常血管網を認めたが,典型的もやもや血管と異なり,twig-like MCAと類似する異常血管網が狭窄近位から遠位を吻合する様相を呈していた.異常血管の存在部位が内頚動脈狭窄周囲であること,右大脳半球の血流低下と最近生じた虚血症状があることから,NF1関連類もやもや病による後天性の血管病変と診断した.類もやもや病の血管形態の特徴と遺伝子異常の関連は不明な点も多いが,本症例はNF1バリアントによるニューロフィブロミン機能障害が血管病変発生に関与したと考えた.
ISSN:0387-8023
2435-824X
DOI:10.34544/jspn.49.4_166