COVID-19における医学生のボランティア活動~イギリスの事例から見る医学教育の展望
2020年35巻2号「強制か自粛か? COVID-19における日本人大学生の意識調査結果」を拝読し, 日英の医学生のCOVID-19蔓延への対応の違いを認識した. 日本の医学生は, 多様なメディアから収集した情報に基づく行動自粛と大学からの指示による感染拡大防止に努めた. 2020年11月の「グローバルヘルス合同大会2020 大阪」学生シンポジウムでは医療系アプリ開発, 医学教育への介入, 学生部会設立等, 個人が医学生の立場で出来ることを模索した姿も見受けられた. 一方イギリスの医学生の多数は学年や技量に応じた幅広いボランティア活動に取り組み, 逼迫する医療現場を支えた. 臨床実習段階の学生...
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Published in | 国際保健医療 Vol. 35; no. 4; pp. 261 - 263 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本国際保健医療学会
20.12.2020
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0917-6543 |
DOI | 10.11197/jaih.35.261 |
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Summary: | 2020年35巻2号「強制か自粛か? COVID-19における日本人大学生の意識調査結果」を拝読し, 日英の医学生のCOVID-19蔓延への対応の違いを認識した. 日本の医学生は, 多様なメディアから収集した情報に基づく行動自粛と大学からの指示による感染拡大防止に努めた. 2020年11月の「グローバルヘルス合同大会2020 大阪」学生シンポジウムでは医療系アプリ開発, 医学教育への介入, 学生部会設立等, 個人が医学生の立場で出来ることを模索した姿も見受けられた. 一方イギリスの医学生の多数は学年や技量に応じた幅広いボランティア活動に取り組み, 逼迫する医療現場を支えた. 臨床実習段階の学生は近隣病院で患者の看護に協力した. 医学生が自主的に開始した活動もあり, 著者を含め臨床実習を開始していない学生や医療現場での協力が困難な学生でも, 医療従事者の買い物や育児の補助, 非英語話者に向けた多言語での正確な情報の発信, 個人用防護具の効率的な再分配等の活動に参加した. |
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ISSN: | 0917-6543 |
DOI: | 10.11197/jaih.35.261 |