骨格性下顎前突患者の側貌パターンの違いが術後の軟組織側貌の予測に与える影響

「緒言」骨格性下顎前突患者の外科的矯正治療では, 治療計画の立案に際し, 硬組織である上下顎骨や歯の移動量を設定し, これらをもとに治療後の軟組織側貌輪郭線の予測が行われている. この予測の基本となる硬組織の移動量に対する上下口唇や軟組織オトガイなどの移動量(以下, 追従量とする)については, これまでWolfordらのSurgical Treatment Objective (以下STOとする)をはじめ, 多くの報告がなされている. しかし, これらの追従の割合は平均的な値であり, 個体間の変動が大きく, 患者によっては十分な予測結果の得られないこともしばしば認められる. 治療前後の軟組織側...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 24; no. 4; pp. 305 - 317
Main Authors 坂井, 真実子, 玉置, 幸雄, 石川, 博之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本顎変形症学会 15.12.2014
日本顎変形症学会
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ISSN0916-7048
1884-5045
DOI10.5927/jjjd.24.305

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Summary:「緒言」骨格性下顎前突患者の外科的矯正治療では, 治療計画の立案に際し, 硬組織である上下顎骨や歯の移動量を設定し, これらをもとに治療後の軟組織側貌輪郭線の予測が行われている. この予測の基本となる硬組織の移動量に対する上下口唇や軟組織オトガイなどの移動量(以下, 追従量とする)については, これまでWolfordらのSurgical Treatment Objective (以下STOとする)をはじめ, 多くの報告がなされている. しかし, これらの追従の割合は平均的な値であり, 個体間の変動が大きく, 患者によっては十分な予測結果の得られないこともしばしば認められる. 治療前後の軟組織側貌の変化には, 上下顎骨や歯の移動だけではなく, 上下口唇の切歯との位置関係や互いの接触関係あるいは下顎骨の後方移動やそれに伴う回転の程度が影響することが報告されている.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd.24.305