Helicobacter pylori除菌後胃底腺型胃癌の一例
「症例」患者: 80歳代, 男性. 現病歴: 2022年11月に検診目的で行った上部消化管内視鏡検査にて, 胃体中部大弯の胃底腺ポリープ近傍に10mm大の褪色調でわずかに隆起する病変を認めた. 生検の結果, 病変の表層部は正常の胃底腺組織, 腺窩上皮により覆われ, 胃底腺型胃癌が疑われた. 免疫染色では, 異型腺管はPepsinogenI陽性, MUC6陽性, MUC5AC陰性を示しており胃底腺型胃癌の診断となり, 2023年4月に内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection: ESD)目的に入院した. 既往歴: 2019年8月にHelicobact...
Saved in:
| Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 106; no. 1; pp. 52 - 54 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
13.06.2025
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
| DOI | 10.11641/pde.106.1_52 |
Cover
| Summary: | 「症例」患者: 80歳代, 男性. 現病歴: 2022年11月に検診目的で行った上部消化管内視鏡検査にて, 胃体中部大弯の胃底腺ポリープ近傍に10mm大の褪色調でわずかに隆起する病変を認めた. 生検の結果, 病変の表層部は正常の胃底腺組織, 腺窩上皮により覆われ, 胃底腺型胃癌が疑われた. 免疫染色では, 異型腺管はPepsinogenI陽性, MUC6陽性, MUC5AC陰性を示しており胃底腺型胃癌の診断となり, 2023年4月に内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection: ESD)目的に入院した. 既往歴: 2019年8月にHelicobacter pylori(以下Hp)陽性の診断を受け除菌療法を行っている. 呼気法にて除菌成功を確認している. 家族歴: 特記事項なし 入院時身体所見: 特記事項なし 血液検査所見: 血算・生化・腫瘍マーカーに特記事項なし. 入院後経過: ESDでの病変の一括切除が施行された. |
|---|---|
| ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
| DOI: | 10.11641/pde.106.1_52 |