盲腸憩室炎に起因して回盲弁が先進部となって発症した腸重積の1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 86; no. 1; pp. 188 - 189
• Main Authors: 吉田, 有輝, 加藤, 充, 北川, 智之, 平山, 圭穂, 鈴木, 武志, 前谷, 容, 富永, 健司, 三登, 久美子, 根本, 夕夏子, 佐藤, 浩一郎, 日原, 大輔, 牧野, 敏之, 高木, 厚子, 伊藤, 紗代
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 13.06.2015; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 盲腸憩室炎; 腸重積
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.86.1_188

「症例」 患者 : 50歳, 男性. 主訴 : 右下腹部痛. 既往歴 : 尿路結石, 高尿酸血症, 大腸ポリープ. 嗜好品 : 喫煙なし, 飲酒 缶ビール2本/日. 現病歴 : 2013年12月頃より, 間歇的に右下腹部痛を認めていたが自制内であった. 2014年5月末日, 夕食後に心窩部痛が出現し, 徐々に痛みが右下腹部に移動し増悪したため救急車で来院した. 入院時現症 : 身長168.5cm, 体重76.1kg, 体温37.6℃, 血圧140/92mmHg, 脈拍数77回/分, 腹部平坦かつ軟, グル音低下, 右側腹部圧痛あり, 反跳痛あり, 筋性防御なし. 入院時血液学的検査 : WBC 15,300/l, CRP 2.37mg/lと炎症反応の軽度上昇を認めた. 腫瘍マーカーはCEA 1.2ng/ml, CA 19-9 3.7U/mlと正常であった. 入院後経過 : 腹部造影CTで上行結腸に壁肥厚とhigh densityとlow densityの同心円状構造を認め, 病変部の周囲脂肪織の濃度上昇や腹膜の肥厚を認めた.