Rendu-Osler-Weber病の消化管出血に対し内視鏡的止血術を行った1例
「症例」 患者:78歳, 女性. 主訴:心窩部痛, 全身倦怠感. 既往歴:鼻出血, 貧血症, 胃潰瘍. 家族歴:母と次男に頻回な鼻出血. 現病歴:以前より反復性の鼻出血に対して耳鼻科で治療をし, 近医で貧血症に対して鉄剤を処方されていた. 1カ月前から食後の心窩部痛を主訴に当院を受診, Hb 5.7g/dlと著明な貧血を認めた. 消化管出血が疑われ, 上部内視鏡検査を施行したところ, 胃内に毛細血管拡張の散在と一部からの出血を認めたため, アルゴンプラズマ(APC)凝固療法による焼約止血術を施行し, 緊急入院となった. 入院時現症:身長149cm, 体重45kg, 体温36.9℃, 血圧124...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 83; no. 1; pp. 120 - 121 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
14.12.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.83.1_120 |
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Summary: | 「症例」 患者:78歳, 女性. 主訴:心窩部痛, 全身倦怠感. 既往歴:鼻出血, 貧血症, 胃潰瘍. 家族歴:母と次男に頻回な鼻出血. 現病歴:以前より反復性の鼻出血に対して耳鼻科で治療をし, 近医で貧血症に対して鉄剤を処方されていた. 1カ月前から食後の心窩部痛を主訴に当院を受診, Hb 5.7g/dlと著明な貧血を認めた. 消化管出血が疑われ, 上部内視鏡検査を施行したところ, 胃内に毛細血管拡張の散在と一部からの出血を認めたため, アルゴンプラズマ(APC)凝固療法による焼約止血術を施行し, 緊急入院となった. 入院時現症:身長149cm, 体重45kg, 体温36.9℃, 血圧124/80mmHg, 脈拍93回/分, 眼瞼結膜で貧血を認める. 胸腹部所見は異常なし. 舌, 口腔内, 背部・手指に複数の毛細血管拡張を認めた(Fig.1, 2). 検査所見:採血ではRBC 273万/μl, Hb 5.7g/dl, Ht 20.9%と著明な貧血を認めた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.83.1_120 |