内視鏡的に摘出した魚骨胃壁貫通の1例
「はじめに」 今回我々は, 内視鏡的に摘出し合併症なく保存的に治癒した魚骨胃壁貫通の1例を経験したので, 本邦における報告例の文献的考察を加えて報告する. 「症例」 患者:84歳, 男性. 主訴:右下腹部痛. 既往歴:60歳から気管支喘息. 家族歴:特記すべきことなし. 生活歴:飲酒歴なし, 喫煙歴なし. 現病歴:2011年11月の夜間より左胸部痛出現し, 翌朝右下腹部痛となったため外来初診. 血液検査でWBC 17,030/mm3, CRP 0.32mg/dlと炎症反応上昇していたが, 諸検査で心筋梗塞は否定され, 抗菌薬LVFX 500mg/日と整腸薬処方で外来経過観察となった. 翌日も右...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 82; no. 1; pp. 110 - 111 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
14.06.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.82.1_110 |
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Summary: | 「はじめに」 今回我々は, 内視鏡的に摘出し合併症なく保存的に治癒した魚骨胃壁貫通の1例を経験したので, 本邦における報告例の文献的考察を加えて報告する. 「症例」 患者:84歳, 男性. 主訴:右下腹部痛. 既往歴:60歳から気管支喘息. 家族歴:特記すべきことなし. 生活歴:飲酒歴なし, 喫煙歴なし. 現病歴:2011年11月の夜間より左胸部痛出現し, 翌朝右下腹部痛となったため外来初診. 血液検査でWBC 17,030/mm3, CRP 0.32mg/dlと炎症反応上昇していたが, 諸検査で心筋梗塞は否定され, 抗菌薬LVFX 500mg/日と整腸薬処方で外来経過観察となった. 翌日も右側腹部痛持続するため外来再診すると, 同日の血液検査でWBC 15,270/mm3, CRP 14.04mg/dlと炎症反応がさらに上昇していたため, 経過観察目的で入院とし絶食・補液・抗菌薬CMZ 4g/日で加療開始した(Table 1). 入院時現症:身長162cm, 体重55kg. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.82.1_110 |