出血を繰り返し治療に難渋した小腸Angiodysplasiaの1例

「はじめに」ダブルバルーン小腸内視鏡(double balloon endoscopy:以下, DBE)とカプセル内視鏡検査(video capsule endoscopy:以下, VCE)の普及により, 従来は診断が困難であった小腸出血の原因病巣を同定することが可能になった. しかし, これらの検査によっても診断に苦慮する例も見られる. 我々は, これらの検査によって診断を確定したが, 治療に難渋した小腸出血症例を経験したので報告する. 「症例」患者:68歳, 女性. 主訴:黒色便. 現病歴:2009年5月, めまいで近医受診した際, 高度貧血(Hb 3.0g/dl)を認め, 上下部内視鏡を...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 78; no. 2; pp. 118 - 119
Main Authors 藤盛, 健二, 本谷, 大介, 近山, 琢, 稲生, 実枝, 中山, 伸朗, 中尾, 雅美, 今井, 幸紀, 濱岡, 和宏, 菅原, 通子, 水野, 芳枝, 持田, 智, 繁田, 貴博, 岡, 政志, 安藤, さつき, 吉野, 廉子, 名越, 澄子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2011
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.78.2_118

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Summary:「はじめに」ダブルバルーン小腸内視鏡(double balloon endoscopy:以下, DBE)とカプセル内視鏡検査(video capsule endoscopy:以下, VCE)の普及により, 従来は診断が困難であった小腸出血の原因病巣を同定することが可能になった. しかし, これらの検査によっても診断に苦慮する例も見られる. 我々は, これらの検査によって診断を確定したが, 治療に難渋した小腸出血症例を経験したので報告する. 「症例」患者:68歳, 女性. 主訴:黒色便. 現病歴:2009年5月, めまいで近医受診した際, 高度貧血(Hb 3.0g/dl)を認め, 上下部内視鏡を施行されたが出血源不明であり, 輸血を繰り返されていた. しかし同年9月にも再度貧血が進行し(Hb 4.5g/dl), 小腸出血疑いにて当院紹介となった. VCEでは空腸に発赤を認めたが活動性出血なく外来経過観察となった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.78.2_118