ニューロフィードバックによる幻肢痛の病態解明と治療法の開発

「痛みのNeural Decodingとニューロフィードバック」脳信号に機械学習法を適用し, 脳情報を抽出するneural decodingによって, 様々な脳情報を解読できることが明らかになった. 実際, 人に様々な強さの痛み刺激を与えた際の機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を機械学習で学習し, 新たな痛み刺激時のfMRI信号を入力すると, 痛みの強さを予測することができる. 一方, 脳信号から得られた脳情報を被験者へフィードバックすることで, 脳情報を修飾するNeurofeedbackにより, 様々な神経症状に可塑的変化を誘導できることが示されている. 実際, 痛みに対するNeurofeed...

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Published inPAIN RESEARCH Vol. 36; no. 1; pp. 35 - 41
Main Author 栁澤, 琢史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本疼痛学会 30.04.2021
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ISSN0915-8588
2187-4697
DOI10.11154/pain.36.35

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Summary:「痛みのNeural Decodingとニューロフィードバック」脳信号に機械学習法を適用し, 脳情報を抽出するneural decodingによって, 様々な脳情報を解読できることが明らかになった. 実際, 人に様々な強さの痛み刺激を与えた際の機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を機械学習で学習し, 新たな痛み刺激時のfMRI信号を入力すると, 痛みの強さを予測することができる. 一方, 脳信号から得られた脳情報を被験者へフィードバックすることで, 脳情報を修飾するNeurofeedbackにより, 様々な神経症状に可塑的変化を誘導できることが示されている. 実際, 痛みに対するNeurofeedbackとして, 前帯状皮質の活動をfMRIでリアルタイムにモニターし, その活動を被験者に視覚的にフィードバックすることで, 被験者が前帯状皮質の活動を自ら制御し痛みをコントロールするニューロフィードバックが提案されている.
ISSN:0915-8588
2187-4697
DOI:10.11154/pain.36.35