高安動脈炎に合併した単純性潰瘍の一例
「症例」 患者:44歳, 男性. 主訴:血便. 既往歴:脳梗塞に対してアスピリン内服中, 痛風. 家族歴:特記なし. 現病歴:X-1年7月に微熱, 繰り返す口内炎, めまいを認め, リウマチ科を受診した. 精査の結果, 頭頸部症状と多発性の動脈肥厚の2項目を満たし, 高安動脈炎(Takayasu's arteritis, 以下, TA)と診断され, プレドニゾロン60mg/日, トシリズマブ162mg/週を開始された. その後, プレドニゾロンを漸減し, 7.5mg/日で継続加療していた. X年3月より右下腹部痛を自覚した. 5月に血便を認め, 入院精査となった. 入院時現症:血圧1...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 98; no. 1; pp. 107 - 109 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
25.06.2021
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.98.1_107 |
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Summary: | 「症例」 患者:44歳, 男性. 主訴:血便. 既往歴:脳梗塞に対してアスピリン内服中, 痛風. 家族歴:特記なし. 現病歴:X-1年7月に微熱, 繰り返す口内炎, めまいを認め, リウマチ科を受診した. 精査の結果, 頭頸部症状と多発性の動脈肥厚の2項目を満たし, 高安動脈炎(Takayasu's arteritis, 以下, TA)と診断され, プレドニゾロン60mg/日, トシリズマブ162mg/週を開始された. その後, プレドニゾロンを漸減し, 7.5mg/日で継続加療していた. X年3月より右下腹部痛を自覚した. 5月に血便を認め, 入院精査となった. 入院時現症:血圧112/67mmHg, 脈拍84bpm, 体温36.4℃. 口腔内にアフタ様病変なし. 腹部に圧痛なし. 皮膚に毛嚢炎様皮疹や外陰部潰瘍は認めない. 針反応は陰性. 肛門病変は認めない. 入院時検査所見:軽度の貧血, 低アルブミン血症を認めた. 免疫グロブリンの低下を認め, CMV抗原は陰性であった. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.98.1_107 |