消化管出血を契機にカプセル内視鏡・バルーン小腸内視鏡で診断された小腸GISTの1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 88; no. 1; pp. 130 - 131
• Main Authors: 宇野, 昭毅, 窪田, 賢輔, 森山, 光彦, 桂, 義久, 松岡, 俊一, 堤, 菜津子, 三浦, 隆生, 藤川, 博敏, 藤井, 徹朗, 中島, 淳, 小松, まゆみ, 有間, 修平
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 11.06.2016; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 小腸GIST; 小腸内視鏡
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.88.1_130

「はじめに」Obscure gastrointestinal bleeding(OGIB)の原因として小腸腫瘍は比較的稀な疾患である. 今回, 我々は消化管出血を契機にカプセル内視鏡(CE)・バルーン小腸内視鏡で診断された小腸GISTの1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」「患者」: 58歳, 男性. 「主訴」: 黒色便. 「既往歴」: 大動脈弁二尖弁(55歳時), 肺結核(20歳時), 大腸ポリープ(54歳時). 「現病歴」: 2015年1月, 黒色便を主訴に当院を受診した. 採血検査でHb 7.8g/dlと貧血を認めたため, 精査加療目的で入院となった. 「入院時現症」: 身長167cm, 体重72kg, 体温36.2℃, 脈拍92/分・整, 血圧107/68mmHg. 眼球結膜に黄染なし, 眼瞼結膜貧血有り. 胸部・腹部理学所見は異常なし. 下腿浮腫なし. 直腸診で黒色便の付着なし.