内視鏡治療後1年で局所再発した直腸SM癌の1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 88; no. 1; pp. 150 - 151
• Main Authors: 神山, 博彦, 五藤, 倫敏, 坂本, 一博, 小見山, 博光, 小島, 豊, 田中, 真伸, 盧, 尚志, 高橋, 玄, 市川, 亮介, 冨木, 裕一, 高橋, 里奈, 茂木, 俊介, 丹羽, 浩一郎, 石山, 隼, 牧野, 有里香, 奥澤, 淳司
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 11.06.2016; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 大腸粘膜下層癌; 局所再発
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.88.1_150

「はじめに」内視鏡的摘除後に外科的切除を行わず経過観察した大腸粘膜下層癌(以下SM癌)の再発率は2.3～5.6%程度とされている. 今回, 内視鏡治療後に約1年の短期間で局所再発した直腸SM癌の症例を経験したので, 文献的考察を加え報告する. 「症例」「患者」: 78歳, 男性. 「主訴」: 特になし(便潜血陽性). 「現病歴」: 2014年1月, 前医で便潜血陽性のために施行した下部消化管内視鏡で, 肛門縁より3cmの下部直腸に, 約10mm大のIIa病変を認め, ポリープ切除術(polypectomy)が行われた. 病理組織学的所見は高分化腺癌(tub1 : adenocarcinoma with adenoma, 8mm, T1b(SM 1,500μm), ly1, v0, budding grade 1, HM0, VM0)の診断で, 追加外科的切除を考慮すべき病変として, 当院へ紹介となった.