興奮状態の統合失調症患者が誤飲した電池を内視鏡的に除去した1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 87; no. 1; pp. 102 - 103
• Main Authors: 山形, 寿文, 中山, 沙映, 幡地, 正輝, 小松, 和人, 池嶋, 健一, 有馬, 功, 諸井, 厚樹
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 12.12.2015; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 精神運動興奮状態; 鎮静
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.87.1_102

「はじめに」 ボタン型電池誤飲は小児科でよく見られるが, 成人の精神疾患患者や高齢者にも起こりうる. 今回我々は興奮状態の統合失調症患者が誤飲したボタン型電池を除去するにあたり, 内視鏡医が鎮静を行わざるを得なかった1例を経験したため報告する. 「症例」 患者:24歳, 男性. 主訴:ボタン電池誤飲. 既往歴:統合失調症. 現病歴:統合失調症のため生活介護センターを利用していた. ボタン型電池を飲み込んだところを施設職員が目撃したため当院の救急外来を受診された. 現症:166cm, 100kg, BMI36.3, 体温36.7℃, 血圧162/76mmHg, 脈拍129回/分, 呼吸16回/分, 意識状態:精神運動興奮状態. 胸部レントゲン検査所見:胃内に金属を認めた.