ダブルバルーン内視鏡が大腸ステント留置に有効であった1例
「緒言」閉塞性大腸癌は全大腸癌の8~13%を占めるとされ, 閉塞性大腸癌に対する大腸ステント留置は急速に広まっているが, 留置困難な症例に遭遇することがある. 我々が検索した範囲では, ダブルバルーン内視鏡を使用した大腸ステント留置の報告例は本邦では1例のみだが, 今回, 通常大腸内視鏡で留置困難が予想された症例に, ダブルバルーン内視鏡を用いて大腸ステントを安全に留置し得た症例を経験したので報告する. 「症例」患者: 60代女性 主訴: 排便障害 現病歴: 半年前から便の狭小化と便潜血陽性を認め, 前医を受診. 大腸内視鏡検査で閉塞性大腸癌を疑われ, 当院紹介となった. 既往歴: 慢性関節リ...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 97; no. 1; pp. 125 - 127 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
18.12.2020
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.97.1_125 |
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Summary: | 「緒言」閉塞性大腸癌は全大腸癌の8~13%を占めるとされ, 閉塞性大腸癌に対する大腸ステント留置は急速に広まっているが, 留置困難な症例に遭遇することがある. 我々が検索した範囲では, ダブルバルーン内視鏡を使用した大腸ステント留置の報告例は本邦では1例のみだが, 今回, 通常大腸内視鏡で留置困難が予想された症例に, ダブルバルーン内視鏡を用いて大腸ステントを安全に留置し得た症例を経験したので報告する. 「症例」患者: 60代女性 主訴: 排便障害 現病歴: 半年前から便の狭小化と便潜血陽性を認め, 前医を受診. 大腸内視鏡検査で閉塞性大腸癌を疑われ, 当院紹介となった. 既往歴: 慢性関節リウマチ(プレドニゾロン1mg内服中), 腹部手術歴なし 胸腹部造影CT検査: 左側横行結腸に全周性の腫瘍および口側腸管に便の貯留を認めた. また, 多発肺, 肝, 卵巣転移も認めた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.97.1_125 |