新たな方法でマルチステンティングを行った肝門部領域胆管癌の1例
「症例」「患者」: 89歳, 女性. 「現病歴」: 右季肋部痛, 食欲不振があり前医を受診した. 精査の結果, 肝門部領域胆管癌による閉塞性黄疸の診断となった. 肝内胆管は泣別れ状に拡張しており, 内視鏡的胆管ドレナージが行われたが, 狭窄が強くステントが突破できず, 左肝管のみにPlastic stent(PS)が留置された. 高齢でもあり, 手術希望はなく, 減黄された後に退院となり, 転居に伴い当科へ紹介受診となった. 「現症・検査所見」: 来院時, 発熱, 黄疸があり, 血液検査ではT-bil, 肝胆道系酵素上昇, 炎症反応上昇を認めていた. CTで肝左葉はドレナージされているが, 右...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 92; no. 1; pp. 160 - 161 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
15.06.2018
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.92.1_160 |
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Summary: | 「症例」「患者」: 89歳, 女性. 「現病歴」: 右季肋部痛, 食欲不振があり前医を受診した. 精査の結果, 肝門部領域胆管癌による閉塞性黄疸の診断となった. 肝内胆管は泣別れ状に拡張しており, 内視鏡的胆管ドレナージが行われたが, 狭窄が強くステントが突破できず, 左肝管のみにPlastic stent(PS)が留置された. 高齢でもあり, 手術希望はなく, 減黄された後に退院となり, 転居に伴い当科へ紹介受診となった. 「現症・検査所見」: 来院時, 発熱, 黄疸があり, 血液検査ではT-bil, 肝胆道系酵素上昇, 炎症反応上昇を認めていた. CTで肝左葉はドレナージされているが, 右葉の肝内胆管拡張は残存しており, 右胸水貯留を認めた. 「治療方針」: 肝右葉の非ドレナージ領域で胆管炎を来しており, 片葉ドレナージでは不十分と考え, 両葉ドレナージを行う方針とした. 「当院初回ERCP」: 右前区域枝, 右後区域枝からそれぞれ感染胆汁が引けた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.92.1_160 |