腸重積が発見契機となった原発性小腸癌の1例
「はじめに」 成人腸重積は稀な疾患であり, 背景に悪性腫瘍が存在することが多い. 今回我々は貧血精査のために行った腹部CTで腸重積を認め, 小腸内視鏡を行い発見された原発性小腸癌の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:76歳, 男性. 主訴:なし. 現病歴:糖尿病で当院に通院していた. 2012年6月から徐々に進行する貧血を認め, 4カ月で4g/dlのHbの低下があったため精査目的で入院となった. 既往歴:56歳胆石症で腹腔鏡下胆嚢摘出, 71歳腸腰筋・硬膜外膿瘍で手術, 72歳大腸ポリープを内視鏡的切除, 糖尿病. 入院時検査所見:Hb 8.1g/dl, MCV 79.6fl, MC...
Saved in:
Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 83; no. 1; pp. 132 - 133 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
14.12.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.83.1_132 |
Cover
Summary: | 「はじめに」 成人腸重積は稀な疾患であり, 背景に悪性腫瘍が存在することが多い. 今回我々は貧血精査のために行った腹部CTで腸重積を認め, 小腸内視鏡を行い発見された原発性小腸癌の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:76歳, 男性. 主訴:なし. 現病歴:糖尿病で当院に通院していた. 2012年6月から徐々に進行する貧血を認め, 4カ月で4g/dlのHbの低下があったため精査目的で入院となった. 既往歴:56歳胆石症で腹腔鏡下胆嚢摘出, 71歳腸腰筋・硬膜外膿瘍で手術, 72歳大腸ポリープを内視鏡的切除, 糖尿病. 入院時検査所見:Hb 8.1g/dl, MCV 79.6fl, MCH 22.9pg, MCHC 28.8g/dlと小球性低色素性貧血を認めた. 腫瘍マーカーはCEA 1.9ng/ml, CA19-9 16.7U/mlと基準値内であった. 入院後経過:下血は認めなかったものの, Hb 7.8g/dlまで貧血が進行したため赤血球輸血を施行した. |
---|---|
ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.83.1_132 |