ERCP関連手技中に生じた後腹膜穿孔をカバードステント留置にて保存的に加療し得た1例
「はじめに」 ERCP関連手技中に生じた後腹膜穿孔を, カバードステント留置にて, 保存的に加療し得た1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:80歳, 男性. 主訴:上腹部痛, 発熱. 家族歴:特になし. 既往歴:前立腺癌, 膀胱癌, 脂質代謝異常症. 現病歴:上腹部痛が急激に出現し, 発熱と悪寒も認めたため救急要請し, 当院へ搬送された. 入院時現症:意識清明, 体温40.1℃, 血圧167/74mmHg, SpO2 98%(O2 2L), 眼球結膜黄染, 心窩部に圧痛を認めた. 反跳痛は認めなかった. 入院時臨床検査所見:AST, ALT, 総ビリルビン, γ-GTP各値の上昇を認め...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 87; no. 1; pp. 140 - 141 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
12.12.2015
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.87.1_140 |
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Summary: | 「はじめに」 ERCP関連手技中に生じた後腹膜穿孔を, カバードステント留置にて, 保存的に加療し得た1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:80歳, 男性. 主訴:上腹部痛, 発熱. 家族歴:特になし. 既往歴:前立腺癌, 膀胱癌, 脂質代謝異常症. 現病歴:上腹部痛が急激に出現し, 発熱と悪寒も認めたため救急要請し, 当院へ搬送された. 入院時現症:意識清明, 体温40.1℃, 血圧167/74mmHg, SpO2 98%(O2 2L), 眼球結膜黄染, 心窩部に圧痛を認めた. 反跳痛は認めなかった. 入院時臨床検査所見:AST, ALT, 総ビリルビン, γ-GTP各値の上昇を認めた. CRP値の上昇および白血球数の低下を認めた. 腹部CT検査所見:単純CTで総胆管に高吸収域を3カ所認め, 総胆管結石を疑う所見であった. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.87.1_140 |