胆管穿破により閉塞性黄疸を来した膵管内乳頭粘液性腫瘍の2例
「はじめに」膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal Papillary Mucinous Neoplasm; IPMN)は, 周辺臓器への穿破を来すことがあり, 総胆管への穿破は閉塞性黄疸を来し, 減黄や胆管炎の治療に難渋することがある. 今回われわれは, 胆管穿破を来したIPMNの2例を経験したので報告する. 「症例1」「患者1」: 70代, 男性. 「現病歴」: 黄疸を主訴に当科を受診した. CTで膵頭部の嚢胞性腫瘤, 主膵管拡張, 肝腫瘤を認めた. ERCPを施行し, 主乳頭は腫大しているものの粘液の排出はなく, 副乳頭は開大し, 粘液の排出を認めた. 膵管造影では, 膵管非癒合を...
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| Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 92; no. 1; pp. 158 - 159 |
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| Main Authors | , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
15.06.2018
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
| DOI | 10.11641/pde.92.1_158 |
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| Summary: | 「はじめに」膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal Papillary Mucinous Neoplasm; IPMN)は, 周辺臓器への穿破を来すことがあり, 総胆管への穿破は閉塞性黄疸を来し, 減黄や胆管炎の治療に難渋することがある. 今回われわれは, 胆管穿破を来したIPMNの2例を経験したので報告する. 「症例1」「患者1」: 70代, 男性. 「現病歴」: 黄疸を主訴に当科を受診した. CTで膵頭部の嚢胞性腫瘤, 主膵管拡張, 肝腫瘤を認めた. ERCPを施行し, 主乳頭は腫大しているものの粘液の排出はなく, 副乳頭は開大し, 粘液の排出を認めた. 膵管造影では, 膵管非癒合を認め, 主膵管の拡張を認めた. 副乳頭からの造影で, 胆管からの粘液の排出を認め, 胆管造影では, 拡張膵管との交通を認めたため, IPMNの胆管穿破と診断した. |
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| ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
| DOI: | 10.11641/pde.92.1_158 |