東京医科大学口腔外科学分野における過去12年間の顎矯正手術症例の検討

「緒言」顎矯正治療は, 機能面だけでなく, 近年では, 審美性の改善も同時に求められることが多い. さらに, その社会的認知とともに, 症例数は増加傾向である. また, 超音波切削器具を使用することにより, 軟組織の損傷を防ぎながら硬組織の切削を行うことで, より安全な手技での手術が可能になり, 顎矯正手術の適応は広がりをみせている. 顎変形症の治療は外科医と矯正歯科医のチーム医療で行われるが, 手術を行う施設は歯学部や医学部附属病院, 市中病院など様々であり, 施設ごとに矯正歯科医との関わり方も異なっている. 当院には, 矯正歯科医の常勤がおらず, 非常勤または連携矯正歯科医とのチーム医療を...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 28; no. 1; pp. 28 - 33
Main Authors 渡辺, 正人, 近津, 大地, 木本, 明, 里見, 貴史, 古賀, 陽子, 松尾, 朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本顎変形症学会 2018
日本顎変形症学会
Subjects
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ISSN0916-7048
1884-5045
DOI10.5927/jjjd.28.28

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Summary:「緒言」顎矯正治療は, 機能面だけでなく, 近年では, 審美性の改善も同時に求められることが多い. さらに, その社会的認知とともに, 症例数は増加傾向である. また, 超音波切削器具を使用することにより, 軟組織の損傷を防ぎながら硬組織の切削を行うことで, より安全な手技での手術が可能になり, 顎矯正手術の適応は広がりをみせている. 顎変形症の治療は外科医と矯正歯科医のチーム医療で行われるが, 手術を行う施設は歯学部や医学部附属病院, 市中病院など様々であり, 施設ごとに矯正歯科医との関わり方も異なっている. 当院には, 矯正歯科医の常勤がおらず, 非常勤または連携矯正歯科医とのチーム医療を行っている. 今回は, 2005年~2016年までの12年間に東京医科大学口腔外科学分野で行われた顎変形症治療に関して, 矯正歯科医との連携状況を含めた臨床的検討を行ったので報告する. 「対象および方法」2005年から2016年までの12年間に東京医科大学口腔外科学分野で顎矯正手術を施行した313例を対象とした.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd.28.28