抗血栓薬内服中に消化管出血を来したBrunner腺過形成性polypの1例
「症例」 患者 : 65歳, 男性. 主訴 : タール便. 既往歴 : 心房細動に対して内服加療されている. 僧帽弁狭窄症で手術歴あり. 服薬歴 : バイアスピリン100mg, ワルファリンカリウム1.5mg内服中. 現病歴 : 朝から大量のタール便あり, ふらつき, 脱力を自覚し当院へ救急搬送となった. 入院時現症 : 体温36.8℃, 血圧120/80mmHg, 脈拍86回/分. 身体所見上, 腹部は平坦, 軟であり, 圧痛は認めなかった. 直腸指診でタール便を認めた. 血液生化学所見 : Hb 6.5g/dlと低値であり, 小球性貧血を認めた. また, BUN 49mg/dlと上昇あり,...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 86; no. 1; pp. 156 - 157 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
13.06.2015
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.86.1_156 |
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Summary: | 「症例」 患者 : 65歳, 男性. 主訴 : タール便. 既往歴 : 心房細動に対して内服加療されている. 僧帽弁狭窄症で手術歴あり. 服薬歴 : バイアスピリン100mg, ワルファリンカリウム1.5mg内服中. 現病歴 : 朝から大量のタール便あり, ふらつき, 脱力を自覚し当院へ救急搬送となった. 入院時現症 : 体温36.8℃, 血圧120/80mmHg, 脈拍86回/分. 身体所見上, 腹部は平坦, 軟であり, 圧痛は認めなかった. 直腸指診でタール便を認めた. 血液生化学所見 : Hb 6.5g/dlと低値であり, 小球性貧血を認めた. また, BUN 49mg/dlと上昇あり, INR 4.58と延長していた. 上部消化管内視鏡検査 : 上部消化管出血を疑い, 緊急内視鏡を施行した. 胃, 十二指腸内には多量の鮮血があり, 血液を吸引しながら病変を検索すると十二指腸に隆起性病変を認め, 頂部粘膜は発赤しており, びらん面よりoozingがあった. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.86.1_156 |