一定の手順による顕微鏡下頚動脈内膜剝離術における各段階での剝離面形成 ─手術教育への有用性について
「はじめに」 安全・確実な頚動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy: CEA)のためには, 一定の手順や周術期管理が要求される. 従来, 解剖学的検討に基づく全体的な手順やtipsに関する論述がされ, 手術方法に関しては議論が尽くされた感がある. しかし, 初級者に対する教育方針は各施設によりさまざまである. 当科では, 情報の共有と記録による初級者の手術手技到達度の評価のため, 顕微鏡下手術を重視している. さらに, 一定の手術手順の中で各段階における剥離面形成について分類を行い, より言語化された手術教育について検討している. 当科での治療成績とともに報告する. 「手...
Saved in:
Published in | 脳卒中の外科 Vol. 44; no. 5; pp. 339 - 345 |
---|---|
Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2016
日本脳卒中の外科学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
DOI | 10.2335/scs.44.339 |
Cover
Summary: | 「はじめに」 安全・確実な頚動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy: CEA)のためには, 一定の手順や周術期管理が要求される. 従来, 解剖学的検討に基づく全体的な手順やtipsに関する論述がされ, 手術方法に関しては議論が尽くされた感がある. しかし, 初級者に対する教育方針は各施設によりさまざまである. 当科では, 情報の共有と記録による初級者の手術手技到達度の評価のため, 顕微鏡下手術を重視している. さらに, 一定の手術手順の中で各段階における剥離面形成について分類を行い, より言語化された手術教育について検討している. 当科での治療成績とともに報告する. 「手術手技」 われわれの手術手技の要点を述べる. 全例, 経口挿管にて病変対側の口角にチューブを固定する. 仰臥位にて, 頭部は3点固定し, 頭部を挙上し頚部を伸展することで下顎部の展開を容易にする. |
---|---|
ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.44.339 |