露出血管を同定し内視鏡的止血術を施行し得た大腸憩室出血の1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 61; no. 2; pp. 104 - 105
• Main Authors: 宮崎, 純一, 岩井, 淳浩, 伊藤, 和郎, 川口, 淳, 永尾, 重昭, 井上, 拓也, 三浦, 総一郎, 松崎, 宏治, 東山, 正明, 奥平, 圭輔, 橋口, 一利, 島内, 一美, 川久保, 実和, 都築, 義和, 中屋, 照雄, 大浦, 佳永
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2002; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 内視鏡的止血; 大腸憩室出血
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.61.2_104

「はじめに」 今回, 緊急内視鏡にて露出血管を有する憩室を同定し内視鏡的止血術を施行し得た大腸憩室出血の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:63歳, 男性. 主訴:血便. 既往歴:47歳～アルコール性肝障害, 57歳～高血圧(休薬中). 家族歴:特記すべき事項なし. 嗜好歴:喫煙25本/日/43年, 飲酒 日本酒6合/日/43年. 現病歴:平成13年12月3日, 大量の暗赤色の血便排出後, 意識消失をきたし近医受診し, 同日他院入院, 大腸内視鏡では明らかな出血源を同定できず, 1週間後再び血便, 意識消失認めたため当科紹介・入院となった. 入院時現症:身長168cm, 体重65kg. 意識清明, 血圧140/70mmHg, 脈拍72/min整, 体温35.6℃. 眼瞼結膜貧血(+), 心音純, 肺野清, 腹部軟で軽度膨隆(+). 入院時検査所見(Table 1):一般血液生化学検査ではHb7.0g/dlと著明な貧血を認めた.