進行胃癌による十二指腸狭窄にstent-in-stentが有効であった1例
「はじめに」 悪性腫瘍による胃・十二指腸閉塞に対して2010年4月より内視鏡的胃・十二指腸ステンティングが保険収載され, 低侵襲かつQOLの改善につながることから有用性が報告1)されている. 十二指腸ステント留置後のtumor ingrowthによる再狭窄に対してstent-in-stentを行うことにより, 再び経口摂取が可能となったことを2度経験した症例について, 若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」 患者:51歳, 男性. 主訴:腹部膨満感. 経過:2011年10月に貧血精査にて幽門部にType III病変を認め, 生検組織診断で低分化型管状腺癌と診断された. 12月に幽門側胃切...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 82; no. 1; pp. 158 - 159 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
14.06.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.82.1_158 |
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Summary: | 「はじめに」 悪性腫瘍による胃・十二指腸閉塞に対して2010年4月より内視鏡的胃・十二指腸ステンティングが保険収載され, 低侵襲かつQOLの改善につながることから有用性が報告1)されている. 十二指腸ステント留置後のtumor ingrowthによる再狭窄に対してstent-in-stentを行うことにより, 再び経口摂取が可能となったことを2度経験した症例について, 若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」 患者:51歳, 男性. 主訴:腹部膨満感. 経過:2011年10月に貧血精査にて幽門部にType III病変を認め, 生検組織診断で低分化型管状腺癌と診断された. 12月に幽門側胃切除術を施行したが, 術中所見にて網嚢内に腹膜播種結節を多数認め, 試験開腹術となった. 2012年1月, 胃癌の進行により術前には認められなかった十二指腸球部を中心とした狭窄による通過障害が出現したため(Fig.1), 十二指腸ステント(Boston Scientific社製, WallFlex Duodenal Stent 22×60mm)を留置した. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.82.1_158 |