同一保健の用途内における健康強調表示の表現の違いに対する消費者の認識の予備的調査

「緒言」近年, 国民の「健康寿命」の延伸対策として日本再興戦略(平成25年6月14日閣議決定)で掲げられた食が有する健康増進機能の活用方針の後押しも受け(首相官邸2013), 保健機能食品の中でも規制当局による個別審査が不要である届出制の機能性表示食品の開発や一般消費者による利活用が進んでいる. 機能性表示食品は通常の食品と異なり, 3次機能である体調調節機能を有し, 有効性および安全性に関する科学的根拠に基づき, その機能性に関する表示が可能となっている. さらに, 他の保健機能食品である栄養機能食品や特定保健用食品とは異なり, 機能性に関する文言の種類やその表現もより幅がある. 例えば,...

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Published inNew Diet Therapy Vol. 38; no. 3; pp. 13 - 20
Main Authors 千葉, 剛, 種村, 菜奈枝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床栄養協会 2022
日本臨床栄養協会
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ISSN0910-7258
2434-7159
DOI10.32270/jcna.38.3_13

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Summary:「緒言」近年, 国民の「健康寿命」の延伸対策として日本再興戦略(平成25年6月14日閣議決定)で掲げられた食が有する健康増進機能の活用方針の後押しも受け(首相官邸2013), 保健機能食品の中でも規制当局による個別審査が不要である届出制の機能性表示食品の開発や一般消費者による利活用が進んでいる. 機能性表示食品は通常の食品と異なり, 3次機能である体調調節機能を有し, 有効性および安全性に関する科学的根拠に基づき, その機能性に関する表示が可能となっている. さらに, 他の保健機能食品である栄養機能食品や特定保健用食品とは異なり, 機能性に関する文言の種類やその表現もより幅がある. 例えば, 日本では, より柔軟な健康強調表示が可能である機能性表示食品においては, 例えば, 男女20~50歳代のいずれでも関心が高く摂取意向が高いとされる体脂肪関係の保健の用途では, 「おなかの脂肪」といった抽象的な表現がある一方で, 「内臓脂肪」といったより具体的な表現も健康強調表示として使用されている.
ISSN:0910-7258
2434-7159
DOI:10.32270/jcna.38.3_13