成人Still病に認められたCMV感染症による難治性胃潰瘍の1例
「はじめに」 膠原病に対する免疫抑制剤投与や悪性腫瘍などの免疫不全状態におけるcytomegalovirus(CMV)胃潰瘍の報告は散見されるが無治療の症例もあり, 治療に抗ウイルス薬の長期投与を要した難治症例は稀である. 今回我々は成人Still病に合併した難治性CMV胃潰瘍の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:60歳, 女性. 主訴:吐血. 既往歴:成人Sill病(46歳), 糖尿病(ステロイド性). 現病歴:1996年に成人Still病と診断され, プレドニゾロン(PSL)5mgおよびメトトレキサート(MTX)8mgを投与されていた. 2010年12月に器質化肺炎を発症しPSL...
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| Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 82; no. 1; pp. 116 - 117 |
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| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
14.06.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
| DOI | 10.11641/pde.82.1_116 |
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| Summary: | 「はじめに」 膠原病に対する免疫抑制剤投与や悪性腫瘍などの免疫不全状態におけるcytomegalovirus(CMV)胃潰瘍の報告は散見されるが無治療の症例もあり, 治療に抗ウイルス薬の長期投与を要した難治症例は稀である. 今回我々は成人Still病に合併した難治性CMV胃潰瘍の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:60歳, 女性. 主訴:吐血. 既往歴:成人Sill病(46歳), 糖尿病(ステロイド性). 現病歴:1996年に成人Still病と診断され, プレドニゾロン(PSL)5mgおよびメトトレキサート(MTX)8mgを投与されていた. 2010年12月に器質化肺炎を発症しPSLを30mgに増量したところ, 2011年1月に吐血し出血性ショックとなった. 緊急上部消化管内視鏡では胃角部から胃体中部小彎にstage A1の地図状巨大潰瘍を認め, 潰瘍底の露出血管に対してクリッピングを行った. 血中の白血球CMV pp65抗原-C7-HRP法(CMV C7-HRP)は, 抗原陽性細胞数24/50,000WBCと高値でCMV抗原は陽性の判定であったが, 潰瘍生検のCMV免疫染色は陰性であった. |
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| ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
| DOI: | 10.11641/pde.82.1_116 |