十二指腸乳頭部腺腫に対して内視鏡的切除後の経過観察中に早期胃癌を認めた1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 83; no. 1; pp. 106 - 107
• Main Authors: 住野, 泰清, 小林, 康次郎, 團, 宣博, 小野, 真史, 五十嵐, 良典, 落, 裕太, 吉本, 憲介, 土方, 一範, 中野, 茂, 藤本, 愛, 木村, 隆輔, 乾山, 光子, 大塚, 隆文, 松野, 高久, 平野, 直樹, 渋谷, 和俊
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 14.12.2013; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 内視鏡的治療; 十二指腸乳頭部腺腫; 胃癌
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.83.1_106

「症例」 患者:80歳, 男性. 主訴:胃癌治療目的. 既往歴:高血圧, 発作性心房細動. 2005年H.pylori除菌施行. 家族歴:家族性大腸腺腫症なし. 現病歴:1999年に健診で施行した上部消化管内視鏡で十二指腸主乳頭部に腺腫を指摘された. その後増大傾向を認め, 2003年1月に内視鏡的切除術を施行した. 病理組織学的には腺腫(中等度異型)であった. その後1年ごとに経過観察していたが, 2011年7月に胃体上部に早期胃癌を認め, 同年10月に内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection:ESD)目的にて入院した. 入院時現症:身長162.4cm, 体重65.3kg, 血圧130/80mmHg, 脈拍78回/分・整, 体温36.0℃, 眼瞼結膜貧血なし, 呼吸音整, 腹部所見なし. 入院時検査所見(Table 1):BUN 18mg/dl, Cr 1.04mg/dlと軽度腎機能低下を認める以外に異常所見はなかった.