CT gastrographyが診断に役立った胃癌の1例

「はじめに」 仮想内視鏡は1994年頃より臨床応用が開始されている. 今回我々は, 病変の評価に従来の内視鏡と仮想内視鏡の併用が有用であった胃癌の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:77歳, 男性. 主訴:食欲低下. 既往歴:虫垂炎(18歳), 前立腺肥大(73歳), 脂質異常症(76歳). 現病歴:2010年5月食欲低下を訴え, 近医を受診した. 近医にてCT gastrography(CT-G)を実施したところ, 胃体上部小彎に20mm大の平坦な隆起性病変を指摘された. 軽度の襞集中と壁肥厚を認めたため, 悪性病変が疑われた. その後近医にて上部消化管内視鏡検査(EGD)を施行し...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 80; no. 2; pp. 100 - 101
Main Authors 石川, 啓一, 堂脇, 昌一, 菊永, 裕行, 藤田, 晃司, 熊井, 浩一郎, 伊藤, 貴, 森, 克昭, 櫻川, 忠之, 林, 篤, 金森, 英彬, 大田原, 正幸, 三宅, 基隆, 天田, 塩, 土方, 英史, 青柳, 賀子, 三上, 修治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 10.06.2012
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.80.2_100

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Summary:「はじめに」 仮想内視鏡は1994年頃より臨床応用が開始されている. 今回我々は, 病変の評価に従来の内視鏡と仮想内視鏡の併用が有用であった胃癌の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:77歳, 男性. 主訴:食欲低下. 既往歴:虫垂炎(18歳), 前立腺肥大(73歳), 脂質異常症(76歳). 現病歴:2010年5月食欲低下を訴え, 近医を受診した. 近医にてCT gastrography(CT-G)を実施したところ, 胃体上部小彎に20mm大の平坦な隆起性病変を指摘された. 軽度の襞集中と壁肥厚を認めたため, 悪性病変が疑われた. その後近医にて上部消化管内視鏡検査(EGD)を施行し, 胃体上部小彎に易出血性の隆起性病変を認め, 生検の結果はGroup 5であった. その後, 治療目的に当院外科紹介受診となった. 入院時現症:身長149cm, 体重51kg, 血圧141/79mmHg, 脈拍90回/分, 整, 体温36.6℃, その他身体所見に異常を認めなかった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.80.2_100