興味深い転帰をとった積み上げ型総胆管結石の1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 92; no. 1; pp. 152 - 153
• Main Authors: 猪口, 和美, 下嵜, 啓太郎, 上岡, 直史, 赤坂, 茉莉, 北川, 清宏, 上原, 淳, 寺元, 研, 岡村, 幸重, 東澤, 俊彦
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 15.06.2018; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 胆石性イレウス; 胆管ステント逸脱
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.92.1_152

「症例」「患者」: 60代, 男性. 「主訴」: 左下腹部痛. 「生活歴」: 喫煙歴20本/日×約40年, 飲酒歴なし. 「アレルギー歴」: なし. 「既往歴」: 十二指腸潰瘍(24歳時胃切除, Billroth II法にて再建術施行), 積み上げ型総胆管結石(径14mm大5個). X-4年, 積み上げ型総胆管結石に対してダブルバルーン内視鏡を用いたERCPにて採石術を試みたが, 採石器具を入れるスペースがなくESTのみ施行した. 手術をすすめるも本人が拒否したため外来経過観察となった. X-1年, 胆管炎を契機に再入院. EHLにて採石術施行するも遺残結石あり, ERBDチューブステントを2本留置した. 「現病歴」: X-4年から積み上げ型総胆管結石に対し外来通院中であった. X-7日頃から便秘, 食欲不振を自覚していた. X日になっても症状改善せず, 左下腹部痛が出現したため救急外来受診, イレウスの診断にて同日入院となった.