直腸を占拠する巨大な絨毛腫瘍をESDにて切除した2例
「はじめに」大腸絨毛腺腫は直腸に好発する稀な疾患であり癌合併率が高く, 内視鏡的治療の普及前には外科的切除の結果, 肛門温存ができない症例もみられていたが, 近年は内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic submucosal dissection ; ESD)が広く行われるようになってきている. 今回われわれは直腸を占拠する巨大な絨毛腫瘍に対してESDを施行した2例を経験したので報告する. 「症例1」患者:57歳, 男性. 主訴:頻回の粘液便. 既往歴:虫垂炎, 高血圧症. 現病歴:受診の1年前から頻回の粘液便がみられるようになり, 前医にて精査の結果, 直腸に巨大な絨毛腫瘍が認められた...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 90; no. 1; pp. 142 - 143 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
09.06.2017
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.90.1_142 |
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Summary: | 「はじめに」大腸絨毛腺腫は直腸に好発する稀な疾患であり癌合併率が高く, 内視鏡的治療の普及前には外科的切除の結果, 肛門温存ができない症例もみられていたが, 近年は内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic submucosal dissection ; ESD)が広く行われるようになってきている. 今回われわれは直腸を占拠する巨大な絨毛腫瘍に対してESDを施行した2例を経験したので報告する. 「症例1」患者:57歳, 男性. 主訴:頻回の粘液便. 既往歴:虫垂炎, 高血圧症. 現病歴:受診の1年前から頻回の粘液便がみられるようになり, 前医にて精査の結果, 直腸に巨大な絨毛腫瘍が認められた. 病変のサイズが大きくESD適応外と判断され, 当院を紹介受診した. 術前精査所見:直腸S状部に3/4周性の側方発育型腫瘍顆粒型(Laterally spreading tumor granular type ; LST-G)が認められた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.90.1_142 |