Lドパ持続経腸療法(Levodopa-carbidopa continuous infusion gel therapy)の初期導入時における合併症とトラブルシューティングの単施設における報告
当院でLドパ持続経腸療法を行ったパーキンソン病患者を対象に,胃瘻や機器に関連した問題の発生時期,種類,対処法について後方視的に調査した.対象者は18人,導入時平均60.1歳,導入時パーキンソン病平均罹病期間14.9年であった.平均21.1ヶ月の観察期間中に合計130件の問題が生じ,胃瘻部疼痛23件,不良肉芽14件,胃瘻部発赤/びらん11件,胃瘻部感染8件,Jチューブ体内部での屈曲19件,Jチューブ交換時に抜去不能13件,Jチューブ先端部位の偏位6件,コネクター破損8件,薬液カセット開封不能10件などが含まれていた.本治療法に習熟した脳神経内科医ならば診断や対処が可能な問題が多く含まれていた....
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Published in | 臨床神経学 Vol. 59; no. 4; pp. 177 - 184 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本神経学会
2019
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0009-918X 1882-0654 |
DOI | 10.5692/clinicalneurol.cn-001243 |
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Summary: | 当院でLドパ持続経腸療法を行ったパーキンソン病患者を対象に,胃瘻や機器に関連した問題の発生時期,種類,対処法について後方視的に調査した.対象者は18人,導入時平均60.1歳,導入時パーキンソン病平均罹病期間14.9年であった.平均21.1ヶ月の観察期間中に合計130件の問題が生じ,胃瘻部疼痛23件,不良肉芽14件,胃瘻部発赤/びらん11件,胃瘻部感染8件,Jチューブ体内部での屈曲19件,Jチューブ交換時に抜去不能13件,Jチューブ先端部位の偏位6件,コネクター破損8件,薬液カセット開封不能10件などが含まれていた.本治療法に習熟した脳神経内科医ならば診断や対処が可能な問題が多く含まれていた. |
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ISSN: | 0009-918X 1882-0654 |
DOI: | 10.5692/clinicalneurol.cn-001243 |