十二指腸follicular lymphomaの2例

「はじめに」十二指腸follicular lymphomaは稀な疾患とされてきたが, 近年上部消化管内視鏡検査(以下GFS)を施行された際に偶然発見されることが増加している. 今回我々は十二指腸follicular lymphomaの2例を経験したため報告する. 「症例」【症例1】患者:68歳, 女性. 主訴:自覚症状なし. 既往歴:40歳高血圧, 64歳白内障. 現病歴:2009年3月他院で施行されたGFSで異常を指摘され, 4月2日当院を受診した. 当院のGFSで十二指腸下行脚のVater乳頭近傍に白色顆粒状隆起を認め, 精査加療目的で8月25日に入院となった. 発熱, 盗汗, 体重減少は...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 77; no. 2; pp. 94 - 95
Main Authors 高田, 光平, 大山, 徳成, 塩崎, 裕士, 田原, 利行, 新井, 万里, 宍戸, 忠幸, 玉渕, 泰史, 増田, 義洋, 阿久津, 幸司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2010
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.77.2_94

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Summary:「はじめに」十二指腸follicular lymphomaは稀な疾患とされてきたが, 近年上部消化管内視鏡検査(以下GFS)を施行された際に偶然発見されることが増加している. 今回我々は十二指腸follicular lymphomaの2例を経験したため報告する. 「症例」【症例1】患者:68歳, 女性. 主訴:自覚症状なし. 既往歴:40歳高血圧, 64歳白内障. 現病歴:2009年3月他院で施行されたGFSで異常を指摘され, 4月2日当院を受診した. 当院のGFSで十二指腸下行脚のVater乳頭近傍に白色顆粒状隆起を認め, 精査加療目的で8月25日に入院となった. 発熱, 盗汗, 体重減少は認めなかった. 入院時現症:結膜貧血なし, 黄疸なし, 表在リンパ節触知せず, 肝脾触知せず. 血液検査所見(Table1):血小板10.1万と軽度減少を認めた. 上部消化管内視鏡(Color1):十二指腸下行脚のVater乳頭周囲に白色顆粒状小隆起の散在を認めた. 食道に異常所見なく, 胃前庭部に軽度の表層性変化を認めていた.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.77.2_94