A型胃炎,高ガストリン血症を伴った多発性胃carcinoidの1例

外科的切除を行わず内視鏡治療によって, 現在までの2年7ヵ月間, 再発・転移を認めず, 経過をみているA型胃炎, 高ガストリン血症を伴った多発性胃カルチノイドの1例を経験したので報告した. 本症のように, ただちに外科的切除をしなくてもよい症例が含まれていると考えられ, そのためにも定期的な上部内視鏡検査と確実な内視鏡所見を得ることが必要であると思われた. はじめに 内視鏡治療のみで肝転移, リンパ節転移を認めず, 2年7ヵ月経過観察をしているA型胃炎, 高ガストリン血症を伴った多発性胃carcinoidの1例を経験したので報告する. 症例 患者:38歳, 女性. 主訴:心窩部痛. 家族歴:父...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 71; no. 2; pp. 70 - 71
Main Authors 関田, 吉久, 永井, 鑑, 河内, 洋, 竹下, 公矢, 河野, 辰幸, 吉田, 達也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2007
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.71.2_70

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Summary:外科的切除を行わず内視鏡治療によって, 現在までの2年7ヵ月間, 再発・転移を認めず, 経過をみているA型胃炎, 高ガストリン血症を伴った多発性胃カルチノイドの1例を経験したので報告した. 本症のように, ただちに外科的切除をしなくてもよい症例が含まれていると考えられ, そのためにも定期的な上部内視鏡検査と確実な内視鏡所見を得ることが必要であると思われた. はじめに 内視鏡治療のみで肝転移, リンパ節転移を認めず, 2年7ヵ月経過観察をしているA型胃炎, 高ガストリン血症を伴った多発性胃carcinoidの1例を経験したので報告する. 症例 患者:38歳, 女性. 主訴:心窩部痛. 家族歴:父と伯父が胃癌. 既往歴:特記事項なし. 生活歴:タバコ 10本/日×10年間. アルコール 機会飲酒. 現病歴:2002年頃より心窩部痛を時々認めたが放置していた. 2004年9月, 検診にて胃ポリープを指摘され, 同年11月近医にて上部内視鏡検査を施行し, 胃carcinoidと診断された.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.71.2_70