遅発性筋痛モデルラットの筋におけるTACAN発現変化の部位差

「はじめに」遅発性筋痛は運動後に生じる筋の機械痛覚過敏であるが, その分子基盤は十分に解明されていない. 近年, 6回膜貫通型タンパク質であるTACAN(Tmem120a)が機械痛覚に関わるイオンチャネルとして機能することが見いだされ, さらに炎症モデルラットの皮膚の機械痛覚過敏への関与が報告された. このことは遅発性筋痛の機械痛覚過敏におけるTACANの関与を示唆するが, これまでにその実証はない. そこで, 本研究では筋の機械痛覚過敏を呈する遅発性筋痛モデルラットの筋においてTACANの発現変化を調べた. 「方法」実験動物には雄性Sprague-Dawleyラット(体重: 295~397g...

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Published inPAIN RESEARCH Vol. 37; no. 3; pp. 153 - 156
Main Authors 片野坂, 公明, 太田, 大樹, 大井, 理史, 田口, 徹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本疼痛学会 20.10.2022
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ISSN0915-8588
2187-4697
DOI10.11154/pain.37.153

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Summary:「はじめに」遅発性筋痛は運動後に生じる筋の機械痛覚過敏であるが, その分子基盤は十分に解明されていない. 近年, 6回膜貫通型タンパク質であるTACAN(Tmem120a)が機械痛覚に関わるイオンチャネルとして機能することが見いだされ, さらに炎症モデルラットの皮膚の機械痛覚過敏への関与が報告された. このことは遅発性筋痛の機械痛覚過敏におけるTACANの関与を示唆するが, これまでにその実証はない. そこで, 本研究では筋の機械痛覚過敏を呈する遅発性筋痛モデルラットの筋においてTACANの発現変化を調べた. 「方法」実験動物には雄性Sprague-Dawleyラット(体重: 295~397g, 9~12週齢)を用いた. 室温22~24℃および12時間ごとの明暗サイクルで飼育し, エサと水は自由摂取とした. 本研究は新潟医療福祉大学動物実験委員会の承認を得て実施した(承認番号: 29020).
ISSN:0915-8588
2187-4697
DOI:10.11154/pain.37.153