食道結核の1例

症例は33歳, 男性. 肺炎・食道気管支瘻疑いにて紹介受診. 胸水ADA66.2U/l, 細胞数12,096, L/N比85/15. 食道生検にて類上皮細胞, 肉芽腫形成認め, 結核性胸膜炎, 結核性縦隔リンパ節炎, 食道結核の診断となり, 抗結核薬4剤内服し, 2カ月後の上部消化管内視鏡検査では食道瘻孔は消失した. はじめに 食道結核は肺外結核のなかでもきわめて頻度の低い疾患である. われわれは結核性縦隔リンパ節炎が波及し生じた食道結核を経験したので, 報告する. 症例 患者:33歳, 男性. 主訴:右胸痛. 国籍:インド・不法滞在者. 現病歴:2004年11月近医を嚥下時違和感を主訴に受診...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 68; no. 2; pp. 88 - 89
Main Authors 藤木, 和彦, 藤田, 映輝, 篠原, 玉子, 井利, 雅信, 山地, 統, 吉田, 操, 忠願寺, 義通, 蕨, 雅大, 佐崎, なほ子, 鈴木, 伸治, 渡辺, 守
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2006
日本消化器内視鏡学会関東支部会
Subjects
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.68.2_88

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Summary:症例は33歳, 男性. 肺炎・食道気管支瘻疑いにて紹介受診. 胸水ADA66.2U/l, 細胞数12,096, L/N比85/15. 食道生検にて類上皮細胞, 肉芽腫形成認め, 結核性胸膜炎, 結核性縦隔リンパ節炎, 食道結核の診断となり, 抗結核薬4剤内服し, 2カ月後の上部消化管内視鏡検査では食道瘻孔は消失した. はじめに 食道結核は肺外結核のなかでもきわめて頻度の低い疾患である. われわれは結核性縦隔リンパ節炎が波及し生じた食道結核を経験したので, 報告する. 症例 患者:33歳, 男性. 主訴:右胸痛. 国籍:インド・不法滞在者. 現病歴:2004年11月近医を嚥下時違和感を主訴に受診し, 上部消化管内視鏡検査で食道潰瘍を指摘されるも, 放置. 2005年6月3日より右胸痛, 咳が出現したため, 近医を受診し, 肺炎の診断にて抗生剤を処方されるも改善せず. 6月11日再診し, 上部消化管内視鏡検査にて切歯より25cmに瘻孔と同部からのエアーリークを認め, 食道気管支瘻の疑いにて同日当院を紹介受診.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.68.2_88