特異な内視鏡像を呈した大腸憩室症の1例
症例は49歳男性。右下腹部痛で発症し腎結石発作を疑い当院泌尿器科に入院。加療後も腹痛が持続し当科紹介となった。微熱と,右下腹部には圧痛と反跳痛を認めた。CTでは上行結腸憩室炎疑い大腸内視鏡施行。回盲部は拡張不良で,回盲弁は上唇は,上行結腸に腫大伸展し,その先端は炎症性粘膜を伴っていた。また,終末回腸の狭窄も認め,内視鏡的逆行性造影では3cm程度にわたり高度狭窄していた。遺残虫垂膿瘍や,悪性腫瘍等も否定できず回盲部切除術を施行した。病理所見は,回盲弁の腫大はLipohyperplasiaで,回盲狭窄は急性・慢性憩室炎による炎症の波及が原因と考えられた。...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 69; no. 2; pp. 98 - 99 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
2006
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.69.2_98 |
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Summary: | 症例は49歳男性。右下腹部痛で発症し腎結石発作を疑い当院泌尿器科に入院。加療後も腹痛が持続し当科紹介となった。微熱と,右下腹部には圧痛と反跳痛を認めた。CTでは上行結腸憩室炎疑い大腸内視鏡施行。回盲部は拡張不良で,回盲弁は上唇は,上行結腸に腫大伸展し,その先端は炎症性粘膜を伴っていた。また,終末回腸の狭窄も認め,内視鏡的逆行性造影では3cm程度にわたり高度狭窄していた。遺残虫垂膿瘍や,悪性腫瘍等も否定できず回盲部切除術を施行した。病理所見は,回盲弁の腫大はLipohyperplasiaで,回盲狭窄は急性・慢性憩室炎による炎症の波及が原因と考えられた。 |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.69.2_98 |