空腸憩室出血の2例

症例1は55歳,女性。下血のため,上下部内視鏡検査を施行したが出血源なく,カプセル内視鏡検査(VCE)で近位空腸から黒色腸液を認めたため,ダブルバルーン小腸内視鏡検査(DBE)を施行。近位空腸に凝血塊を伴う憩室を認めたため,空腸憩室出血と診断し,小腸部分切除術を行った。  症例2は63歳,男性。血液透析患者。黒色便を認め,上下部内視鏡検査を施行したが出血源なく,VCEにて空腸に出血を伴う隆起性病変が見られた。DBEでは憩室の1つが反転しポリープ状に観察されたため空腸憩室出血と診断した。VCEで出血部位を絞り込み,DBEを実施することで,効率よく診断が可能となる。...

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Bibliographic Details
Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 75; no. 2; pp. 86 - 87
Main Authors 渡邊, 一弘, 安藤, さつき, 近山, 琢, 中村, 有香, 中澤, 学, 名越, 澄子, 藤盛, 健二, 持田, 智, 高谷, 広章, 稲生, 実枝, 今井, 幸紀, 水野, 芳枝, 菅原, 通子, 齊藤, 詠子, 中山, 伸朗, 山岡, 稔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2009
日本消化器内視鏡学会関東支部会
Subjects
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.75.2_86

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Summary:症例1は55歳,女性。下血のため,上下部内視鏡検査を施行したが出血源なく,カプセル内視鏡検査(VCE)で近位空腸から黒色腸液を認めたため,ダブルバルーン小腸内視鏡検査(DBE)を施行。近位空腸に凝血塊を伴う憩室を認めたため,空腸憩室出血と診断し,小腸部分切除術を行った。  症例2は63歳,男性。血液透析患者。黒色便を認め,上下部内視鏡検査を施行したが出血源なく,VCEにて空腸に出血を伴う隆起性病変が見られた。DBEでは憩室の1つが反転しポリープ状に観察されたため空腸憩室出血と診断した。VCEで出血部位を絞り込み,DBEを実施することで,効率よく診断が可能となる。
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.75.2_86