内視鏡的止血が奏功した大腸angioectasiaの1例

症例は73歳,女性。慢性C型肝炎にて通院中,1年前から月に数回突然下血をきたしその都度貧血を認めたが他院での検査にて出血源は確認されず再下血のため入院とした。大腸内視鏡検査にてバウヒン弁近傍にangioectasiaを認め,生食洗浄を契機に湧出性出血をきたし出血源と考えられ,APC,クリッピングおよびエタノール局注にて止血しえた。無症候性のangioectasiaは少なくないが,消化管出血症例では出血源として念頭に置いた積極的内視鏡治療が有用と考えられた。...

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Bibliographic Details
Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 74; no. 2; pp. 94 - 95
Main Authors 大石, 温子, 常松, 令, 土本, 寛二, 芹澤, 宏, 日比, 紀文, 田中, 花林, 熊谷, 直樹, 石井, 靖久, 冨田, 謙吾, 渡辺, 憲明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2009
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.74.2_94

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Summary:症例は73歳,女性。慢性C型肝炎にて通院中,1年前から月に数回突然下血をきたしその都度貧血を認めたが他院での検査にて出血源は確認されず再下血のため入院とした。大腸内視鏡検査にてバウヒン弁近傍にangioectasiaを認め,生食洗浄を契機に湧出性出血をきたし出血源と考えられ,APC,クリッピングおよびエタノール局注にて止血しえた。無症候性のangioectasiaは少なくないが,消化管出血症例では出血源として念頭に置いた積極的内視鏡治療が有用と考えられた。
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.74.2_94