植え込み型デバイス(永久ペースメーカー,除細動器)感染に対する外科的抜去の4例

「はじめに」不整脈治療の一環として植え込み型デバイスは欠かせないが, これらのデバイスとしては永久型ペースメーカーや除細動器, それらを組み合わせたものが含まれ, 様々な形式・様式のデバイスの埋め込みが増加してきている. それに併せて, ジェネレーターの交換も頻回になってきているため, 感染の機会も増えることになる. 当院では, 初回のデバイス植え込み時にはカテーテル室にて局所麻酔科にリード線が経静脈的に右心房, 右心室に留置され, バッテリー内蔵のジェネレーターが皮下に埋め込まれる. ジェネレーター交換時には手術室で局所麻酔科に行っているが, このデバイスシステムにはある一定の確率で感染を惹...

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Published in循環制御 Vol. 31; no. 1; pp. 55 - 58
Main Authors 入江, 嘉仁, 大喜多, 陽平, 六角, 丘, 今関, 隆雄, 斎藤, 政仁, 原, 朋広, 深井, 隆太, 田中, 恒有
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本循環制御医学会 2010
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ISSN0389-1844
DOI10.11312/ccm.31.55

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Summary:「はじめに」不整脈治療の一環として植え込み型デバイスは欠かせないが, これらのデバイスとしては永久型ペースメーカーや除細動器, それらを組み合わせたものが含まれ, 様々な形式・様式のデバイスの埋め込みが増加してきている. それに併せて, ジェネレーターの交換も頻回になってきているため, 感染の機会も増えることになる. 当院では, 初回のデバイス植え込み時にはカテーテル室にて局所麻酔科にリード線が経静脈的に右心房, 右心室に留置され, バッテリー内蔵のジェネレーターが皮下に埋め込まれる. ジェネレーター交換時には手術室で局所麻酔科に行っているが, このデバイスシステムにはある一定の確率で感染を惹き起こすことが知られている. 感染を起こしたと判断された場合, 抗生物質投与と共に, ポケット感染には原則的にジェネレーター摘出と反対側からのデバイスシステムの植え込みを行う. 全身の血流感染と判断した場合は, 抗生剤治療に加えてデバイスシステムの全摘出と一時的ペースメーカーリード線の導入を検討する.
ISSN:0389-1844
DOI:10.11312/ccm.31.55