Helicobacter pylori除菌後5年後に再発した早期胃癌の1例
「和文要旨」Lancet誌に掲載された深瀬論文では胃癌内視鏡治療後H.pylori除菌の必要性が証明されている. 本症例は除菌後5年に異時性再発をきたしたため, 除菌後5年から10年といった長期間の経過観察をする必要があると考えられた. また, 除菌後も血清IgG H.pylori抗体が陰性化しない症例は異時性再発の発症を考慮し, 内視鏡検査時に注意深い観察が必要であると考えられた. 「症例」患者:61歳, 男性. 主訴:心窩部不快感. 既往歴・家族歴:特記すべきことなし. 嗜好:アルコール;なし, タバコ;25本/日. 現病歴:心窩部不快感を主訴に近医を受診. 上部消化管内視鏡検査(GIF)...
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          | Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 75; no. 2; pp. 68 - 69 | 
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
    
        2009
     日本消化器内視鏡学会関東支部会  | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 1348-9844 2187-4999  | 
| DOI | 10.11641/pde.75.2_68 | 
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| Summary: | 「和文要旨」Lancet誌に掲載された深瀬論文では胃癌内視鏡治療後H.pylori除菌の必要性が証明されている. 本症例は除菌後5年に異時性再発をきたしたため, 除菌後5年から10年といった長期間の経過観察をする必要があると考えられた. また, 除菌後も血清IgG H.pylori抗体が陰性化しない症例は異時性再発の発症を考慮し, 内視鏡検査時に注意深い観察が必要であると考えられた. 「症例」患者:61歳, 男性. 主訴:心窩部不快感. 既往歴・家族歴:特記すべきことなし. 嗜好:アルコール;なし, タバコ;25本/日. 現病歴:心窩部不快感を主訴に近医を受診. 上部消化管内視鏡検査(GIF)を施行し胃角部前壁のIIc型早期胃癌と診断され当院紹介受診(Color 1). 平成15年1月内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行し, 10mm大の高分化型粘膜内癌で脈管侵襲は認めず, 断端は陰性で治癒切除であった(Fig. 1). | 
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| ISSN: | 1348-9844 2187-4999  | 
| DOI: | 10.11641/pde.75.2_68 |