肺採取術

「はじめに」脳死下ドナー肺採取術で重要なことは, 他の摘出チーム, 特に全過程で術野を共有する心臓摘出チーム, 呼吸循環管理医, 日本臓器移植ネットワーク(JOTNW)コーディネーター(Co.)との緊密な連携, しっかりとしたドナー肺評価, そして限られた時間の中で間違いなく摘出を完遂するための手際良く安定した手術手技である. これらを標準化し肺摘出医に提示することを目的に, 日本移植学会ホームページ上に脳死下肺採取術マニュアルが公開されている. この脳死下肺採取術マニュアルのオリジナル版は, 2011年3~5月, 当時の肺移植実施7施設に対して, 手術手技を確認し同時にtips and pi...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in移植 Vol. 58; no. 2; pp. 71 - 76
Main Authors 松田, 安史, 芳川, 豊史, 星川, 康
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2023
日本移植学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.58.2_71

Cover

More Information
Summary:「はじめに」脳死下ドナー肺採取術で重要なことは, 他の摘出チーム, 特に全過程で術野を共有する心臓摘出チーム, 呼吸循環管理医, 日本臓器移植ネットワーク(JOTNW)コーディネーター(Co.)との緊密な連携, しっかりとしたドナー肺評価, そして限られた時間の中で間違いなく摘出を完遂するための手際良く安定した手術手技である. これらを標準化し肺摘出医に提示することを目的に, 日本移植学会ホームページ上に脳死下肺採取術マニュアルが公開されている. この脳死下肺採取術マニュアルのオリジナル版は, 2011年3~5月, 当時の肺移植実施7施設に対して, 手術手技を確認し同時にtips and pitfallsを募るアンケート調査を行い, 慎重なメール審議とコンセンサス形成を経て全施設の相違点を包括するものが, 筆頭著者の星川康を中心に作成された. 本邦の肺採取術の初めての標準化プロセスであった. 2021年4~6月, 共著者の芳川豊史(日本移植学会脳死・心停止下リカバリー環境改善委員会委員)が中心となり, 日本肺および心肺移植研究会を通じて, 肺移植実施10施設に「臓器搬送における手順標準化に向けたアンケート調査」を行い, 慎重なメール審議の上改訂がなされた.
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.58.2_71